2018年2月13日火曜日

甲州街道歩き 第5日(笹子~酒折)

 4日目の記録はこちら(リンク)。

 1月27日、甲州街道歩き6日目。

 昨夜はまた眠れず。

 昨日の朝食でご飯を味噌汁で流しこんだら食べられたので、カップ味噌汁を作って冷たいおにぎりを流しこむ。

 電車で笹子まで行って9:10にスタート。甲府に宿を取ってあるのでそこまで歩く予定。

 しばらく20号線を歩く。


 誰も歩いていない。

 30分ほど歩いて中橋を渡る。


 20号線から分かれる。


 ここで右折。案内がある。


 右手に見える家にここ(リンク)で書いた犬がいる。今回は道路に出てこなかった。

 ここいつ来ても怖い。明らかにダンジョンの入口。


 左手に見える作業用具置き場?の前を通ったら何かのセンサーが作動したのか、警告音が鳴りだした。すこししたら止まった。

 やっぱ怖い……。


 すこし歩いてみて、チェーンスパイクを装着する。

 踏み跡はない。無雪期と様子がちがいすぎて道がよくわからない。

 林の中をすこし行ってここでのぼる。


 トレースらしきものはあるが、これ人間か?


 ここで県道にのぼる。


 県道もやっぱり雪。


 ここで未舗装路へ。


 こんな道。


 橋を渡る。


 謎の足跡に惑わされて道に迷いかける。足跡の中に蹄みたいなのが見えるから鹿だろう。

 矢立の杉に到着。でっかい。


 近くにある記念碑のハンドルをまわすと杉良太郎の歌が流れだす。以前来たときには元校長先生だというボランティアの人が案内をしていた。

 ここからすぐ県道にもどるルートと林の中を行くルートがある。後者を歩いたときには他の人がいたので、それについていくだけだった。そのためうろおぼえだ。そのときは80歳ながら東海道を踏破したという強者といっしょに甲斐大和駅まで歩いて楽しかった。

 そんな思い出に引きずられるようにして林の中ルートを選択。

 ここを渡る。


 この時点で嫌な予感がしたのだが、やっぱりルートをロストしてしまう。気づいたら鹿の足跡だらけになり、これまで見えなかった糞まで落ちている。つまりここには人が入らないということか……。

 急斜面の上に県道が見えたので強引にのぼって脱出する。

 これは本当に失敗だった。雪があるときにうろおぼえのルートに行ってはいけない。

 県道。タイヤ痕の横に鹿の足跡。



 しばらく行くとこんな案内板が。


 本当はここに出るはずだったのだ。

 九十九折の県道をのぼっていくと、旧笹子トンネルに着く。


 心霊スポットらしいが、道に迷う方が怖い。甲州街道は右手の山道を登る。

 鹿の足跡に先導されながら登っていく。神話の世界である。


 峠付近の足跡。たぶん狐。


 笹子峠。もともと狭くてあまり居心地の良い場所ではないが、この日はとにかく風が強くて寒かった。


 風に吹かれた雪がそのままの形で凍りついている。地学の教科書に載ってそう。

 転げるように下山。


 トンネルの反対側。

 すぐ目の前に峠道への案内が。


 この先、無雪期でもはっきりしない道があったので、どうしようか考える。結局、さっきのロストのことを考えて県道を行くことに。

 この県道が長くてげんなりした。1時間半くだって駒飼宿に。


 この集落を抜けて20号線に復帰する。途中、年季の入ったミレーのバックにザイルを着けてピッケルを手にしたガチ雪山の人に追いぬかされる。「笹子におりるはずが道をまちがえた」といっていた。

 大和橋西詰で20号線と合流。


 やや時間が押している。

 柏尾交差点を右へ。1回目のときはまちがえて左に行ってしまった。


 ここから勝沼。道の両脇にぶどう棚が見える。こういうところにあるのは観光客向けで、ガチ畑はもっと郊外にあるらしい。以前、ここを歩いていたら中学生に「おはようございます」と挨拶されて、あまりにかわいい子だったので思わずプロポーズしかけたのを思いだす。「ラブストーリーは突然に」の最初のチュクチューンって音、ブドウ狩りのときのハサミの音をモチーフにしてるってみんな知ってた?(Wikipediaには書かないでくださいね)

 ここで尿意がやばいことになったのだが、しばらくコンビニがなかった。地図で見つけた勝沼中央公園グラウンドに賭けて道をはずれる。グラウンドの奥の方に公衆トイレらしき建物が見える。歩いていた人に「あれトイレですか?」とたずねると、「トイレだけど水止まってるから公民館のを借りるといいですよ」といわれた。グラウンドの向こうにある公民館に入り、窓口の人にトイレの件を頼むと快く貸してくれる。尿意で知る人の温かさ。

 寒いので公園のベンチでザックをおろし、フル装備に。

 ここから1時間半くらい道なりに行く。その後、左にカーブして橋を渡る。


 渡ってすぐ、右折。土手の上の道を行く。


 笛吹橋を渡る頃にはもう身も心も限界。


 ここでくだって脇道へ。


 暗い道を行って20号線に合流して石和温泉へ。

 ここから甲府まで2駅。疲れすぎてコンビニに入ったり、信号待ちで座りこんだり、何もないところで立ちどまったりと、完全に心が折れる。

 結局、1駅残して酒折駅でストップ。19:30。駅のベンチでぐったりと座りこむ。

 電車で甲府まで行き、コンビニで夕食を買って宿へ。ドーミーイン甲府。温泉がついているというのでここにした。きれいな部屋。

 大浴場に行くと、露天風呂までついていた。 気持ちいい。夜空にオリオン座が見える(オリオン座しか知らない)。

 食堂で無料の夜鳴きそばが出るというので行ってみる。あっさりめの醤油ラーメン。部屋に帰って食事。ホルモンにポテサラに10品目の野菜サラダというよくわからない組みあわせ。そしてもちろん飲むヨーグルト。ふだん飲まないのに旅に出ると買っちゃう。

 今日はいろいろとミスが多かった。やっぱり雪は怖い。ただ、もう山道を歩くことはないので安心だ。

 6日目の記録はこちら(リンク)。