https://www.kadokawa.co.jp/product/322504000056/
心に憎しみや恨みや妬みを抱いた者は呪いを使う。
人が病気や怪我をしたり、不幸に見舞われたりするのは、この呪いが原因だ。この世界は人を傷つけようとする力に満ちている。
青年ルヌエはジュージュツを教えるために村を訪れたホンゴ・センシの弟子となり技を学ぶ。
家族を殺され、家を焼かれ、次々と呪いが降りかかるルヌエはホンゴの教えと共に旅立つのだった――。
『近畿地方のある場所について』背筋氏、絶賛!!
「異国の地で伝えられたジュージュツが紡ぐ、絆と呪いーーその狂おしいほどに真っ直ぐで、切実な物語に胸が打たれました」
(上記サイトより引用)
もともと、師弟関係とか伝授といったものが好きで、そこからブラジリアン柔術の歴史に興味を持っていたのですが、そういった向きの関心と「偽の歴史とか年代記を書いてみたい」という願望が入り混じり、ぼんやりとした構想が存在したところに、このタイトルが降りてきて形になりました。ただ、プロットを組んでいるうちに主人公を掘りさげたくなってきたので、当初想定していたよりも小説らしいものにしました。
たぶんこのブログをご覧の方ならなんとなくご理解いただけると思うのですが、タイトルから受ける印象ほどトンチキな話ではないです。これまで書いてきたものの中でも、本作はかなりシリアス寄りの仕上がりになっています。ただまあ、アフリカ人vsベルギー人の寝技合戦とか柔術vsセネガル相撲のビーチファイトとかがトンチキじゃないのかと問われたら、やっぱりトンチキかもしれない。もう何もわからない……。
今回、『近畿地方のある場所について』でおなじみの背筋さんより推薦コメントを頂戴しました。カクヨム連載時から読んでいたのでとてもうれしいです(古参アピ)。
『アフリカン・ヴードゥー・ジュージュツ』は9月29日発売予定です。どうぞよろしくお願いいたします。