2018年2月13日火曜日

甲州街道歩き 第4日(上野原~笹子)

 3日目の記録はこちら(リンク)。

 1月26日、甲州街道歩き4日目。

 昨夜も眠れなかった。繊細おじさんの本領発揮である。

 朝食つきのプランだったので顔を洗って食堂に行こうとしたら、

「ひゃだ!」

 水が出ない……。1階の大浴場の洗面所で試しても同じ。フロントの前に集まっている人たちの話を立ち聞きすると、他の部屋でも水が出ないらしい。水道管が凍ったか。

 今日の最低気温はマイナス11度。

 食欲がない。味噌汁でご飯を流しこむ。

 部屋にもどりトイレに行くと、

「ひゃだ!」

 流れない……。

 仕度をして出発寸前にもう一度試してみると、今度は流れた。

「ホテル史上最悪のクソ客」という汚名をギリギリのところで免れる。

 9:00、出発。今日は笹子駅まで行って、電車で大月までもどり、そこで一泊する。

 寒いので昨日のフル装備からレインジャケットをはずしただけの服装。

 第1歩目から両膝の裏と両足の土踏まずが痛い。20号線を歩いていって、セブンイレブンの手前で脇道に入る。すこし行って、下の写真中央の、下り坂に入る。
 

 道は歩道橋につながっている。渡りきったら、坂の下の方に鶴川が見えてくるので、そちらへ。下の写真に写っている鶴橋を渡る。


 橋の上から1枚。暖かい時季なら川に入って鮎を釣っている人がいたりする。


 鶴川宿を抜け、折りかえすようにして坂をのぼる。紙の地図によるとショートカットする道があるようなのだが、どうも私有地っぽいのでパス。

 二股を右へ。このあたりは局所的に案内が手厚い。


 切通しの道。


 中央道にぶつかるので、右へ。下の写真、右手に見える橋を渡る。


 吾妻神社。下の公園に公衆トイレあり。ありがたい。


 大椚の集落を抜けて、新栗原橋を渡る。このあたり、中央道のせいで旧道が消滅している。


西光寺前を右へ。


 橋を渡る。


 渡ったらこんな道に。


 このあたりは歩いていて楽しい。


 矢坪橋を渡る。


 ここちょっとわかりづらい。中央の坂をのぼる。


 家の軒先を歩く。一見、私有地っぽくて躊躇するが、以前畑仕事をしている人に道をきいたときには、この道で合っているといわれた。

 舗装がなくなる。


 崖の上を行くが、フェンスがあるので安心。景色がきれい。



 ここが「座頭転がし」と呼ばれる場所(「座頭転ばし」とも)。名前怖いよ……。なお日本中に同じような地名が存在する模様。むかしの日本怖いよ……。


 ここで突然、右手の斜面から拳大の石が転がり落ちてきて、約1.5m前方の雪の中にドスンと着地する。朝、トイレが流れなくて何度もレバーを動かしたあの時間がなければやられていた。トイレには神様がいるんやなって。

 犬目宿に到着。


 以前、扇山からおりてきてこのあたりでおばさんと話したら、学校が近くになくて子供たちが通学に苦労しているといっていた。担当さんともろくに話さないくせに見知らぬ人とは世間話をする男。

 集落を抜けて、恋塚一里塚へ。女子受けしそうな名前だが人っ子一人いない。


  うねうねと曲がる道を行く。誰もいないので歌を歌う。QUEENの Don't Stop Me Now が歩調と合っていい感じだ。分け入っても分け入っても青い山だけど僕は重力の法則に逆らう虎のように空を駆けぬける流れ星さ。

 ここで私有地っぽいところに入っていく。神社に通じる階段が目印。


 ここは甲州街道ベスト古道のひとつである石畳の道なのだが、雪で何にも見えない。


  富士山見ながら休憩。気温があがってきたのでナノパフJKT脱ぐ。


 九十九折りの道をくだっていく。 途中、ショートカットがあるようなのだが、どこだかよくわからない。

 ここで分かれ道へ。

 元の道と合流する地点がカッチカチに凍っていて、転倒する。運動神経悪い奴特有のぐしゃっとしたコケ方で、体や頭を打たずに済んだ。

 20号線に合流。すこし歩くと鳥沢駅。上野原から鳥沢までの15kmはセクションハイクとしておすすめ。 この先、景色のいい道は他にもあるが、だいたい駅から駅まで歩くということができないのでめんどくさい。

 ふだんならここで満足して帰宅するのだが、今日はここからさらに20km歩く。Google Mapだと徒歩で4時間と表示されるが、時速5kmでなんて歩けるわけがない。街の中で歩行者を次々に追いぬくほどのスピードで歩いても時速4kmといったところである。街道歩きの際の私なら調子がいいときでも時速3.8kmくらい。疲れてくればもっと落ちる。ということはあと6時間くらいは歩かなければならないわけか……。

 駅を過ぎたあたりに現代の宿場ことコンビニがある。トイレを借り、肉まんを補給。

 すこし行って、「三栄工業」という看板があるところを右折。


 道なりに行ってまた20号線にもどる。

 またすこし行って、また右手の脇道へ。


 紙の地図には火の見櫓があると書かれているが、いまはない(ただし消防団の建物あり)。

 進んでいくと行き止まりにぶつかるが、よく見ると道があるので、それをくだってまた20号線へ。踏み跡があればそれは道という判断。


 しばらく行って、今度は左手の道に入るはずなのだが、これでいいのかな?


 進んでいくと20号線にもどれたのでよしとする。車道を渡って向かいにある道に入る。猿橋を目指すのだが、このあたりで一押しの観光スポットであるため、ちゃんと道案内がある。


 日本三大奇橋のひとつ・猿橋。確かに変な形をしている。昨日泊まった部屋に置いてあったルートインの広報誌を見ていたら、三大奇橋その2・徳島のかずら橋が採りあげられていた――と思っていたが、いま調べたら正式には猿橋・岩国の錦帯橋・黒部の愛本橋を三大とするらしい。三大の最後が入れかわるのはよくあることだ。

 歩道が狭くてめちゃくちゃ歩きにくい猿橋駅前を過ぎて、山梨中央自動車前の斜面をくだる。


 そのまま行ってまた20号線にもどるはずが、なぜか道は川に向かっていく。曲がるところを見落としたかな、 と思ってもどってみると、ここかよ……。


 のぼりきると踏切があるので渡る。


 20号線に復帰してまたすぐ分かれる。


 合流してまた分岐。


 そのまま行って大月駅前を通過。その内に大月二丁目交差点で20号線に合流してその後右折するはずが、道を一本まちがえていたようで、その右折する道にぶつかってしまった。


 この脇道を経て20号線にもどったのち、しばらく歩く。

 真木交差点(歩道橋あり)をすぎて源氏橋を渡って笹子川の対岸に行くのだが、未舗装で歩きにくい道だった記憶があるのでどうしようか考える。橋のたもとから対岸を眺めてみたところ、どうもゲートが閉じられているようだ(見まちがいかもしれない)。 ここはパスして国道を行くことにする。

 まだ笹子駅のひとつ手前・初狩駅にも着かない。だんだん暗くなってきた。


 コンビニがあったのでトイレ&コロッケ休憩。笹子駅までは約7km。現在時刻は17:10。初狩駅でストップしようかとも考える。だが明日は笹子から甲府までの30kmを歩く予定で、しかも峠越えを含んでいる。そこに数kmを加えるというのは無理だろう。できれば今日の内に笹子までは踏破しておきたい。

 そして30分後、こうなる。


 ザックをおろしてヘッドランプを装着。レインジャケットを着て、手袋を交換。

 ここでスマホのバッテリーが逝く。残量はまだ50%だったので、寒さのせいだろう。ナノパフのポケットに入れておいたのがいけなかったのか。中に着たフリースJKTのポケットにカイロとともに入れ、携帯バッテリーをつなぐ。

 すこししたら右に分かれて白野宿へ。


  おもしろくなってきやがったぜ(震え声)。

 20号線に合流後、すぐまた右折。線路の下をくぐって線路沿いに歩いて集落を抜け、また線路をくぐって20号線へ。写真はもうない。

 ふりかえると夜空にオリオン座が見える。でっかい。

 小沢健二の「ぼくらが旅に出る理由」をくりかえし歌っている内に笹子駅到着。19時ちょっと過ぎくらい。電車は10分後に来るようだ。

 スマホを見たら着信がある。今日の宿からだろう。18:00着で予約していたためだ。電話して到着予定時刻を伝える。やっぱり彼女のパパ並みに不愛想。

 電車が来る時刻になると何人かがホームにやってくる。登山客ではなく、ふつうの会社員風。このあたり何もないけど、何をしに来た人たちなんだろう。

 大月に着いてコンビニで夕食を買ってから宿へ。宿はビジネスホテル大月。駅のすぐそば。

 例の彼女のパパとご対面。どうやら今日の宿泊客は私ひとりらしい。室内はまあふつう。

 食事の前にシャワーを浴びる。水流めっちゃ強い。

 夕食はまたカレー。そして飲むヨーグルト。

 部屋の窓から大月駅のホームが見える。なんだか不思議な光景だ。

 今日は歩く距離が長かった。明日は峠越えだ。小仏峠ほどは踏み跡がないだろうから、どうなることやら。

 夜中にユニットバスが家鳴りのような音を立てる。うーむ。

 5日目はこちら(リンク)。