http://www.seikaisha.co.jp/information/2015/04/23-post-259.html
『明日の狩りの詞の』 星海社FICTIONS 5月14日発売 1350円(税別)
読み方は「あしたのかりのことばの」です。
中身は、隕石が落ちて封鎖された東京で主人公の高校生が異星生物を狩りまくる、というお話です。
現実世界で高校生の合法的な銃所持・狩猟は不可能ですので、SFっぽい感じの設定にしてみました。
主人公の西山リョートくんは割と本気で狩りをしております。
獲物を撃ち殺して、解体して、むしゃむしゃ食べます。
そういう感じのお話ですので、これまで私の書いてきた主人公たちとちがってワイルドでアクティブなキャラにしようと考えていたのですが、
書きおえてみると、どういうわけか、いままでで一番めんどくさいやつに仕上がっていました。
まじめないい子なんですけどね……。
私の書く一人称語りに構造的な問題があるのかもしれません。
本作は2012年の4月――『四人制姉妹百合物帳』を書きおえたあと――から、『ヴァンパイア・サマータイム』前半の執筆を挟んで、翌2013年の1月までかかって書きました。
こんなに時間がかかってしまったのは、発表する当てがなくてモチベーションがあがらなかったのと、書くことに対して自信をなくしていたためです。
その後、どうにかこうにか書きあげて色々なところに持ちこんでみたのですが全部ボツになり、自信もないのでお蔵入りにしようと思っていました。
ところが、星海社さんに声をかけていただき、担当さんとの顔合わせで「石川ちゃん、何かネタないの?」といわれて、とっさに「あるやで~」といってこれを出した結果、「いけるやん」ということになったのでした。
何でもいってみるものですね。
イラストは『四人制姉妹百合物帳』に引きつづき、まごまごさんが担当されています。
私は主人公キャラのヴィジュアルをあまりはっきりと思いうかべることがないのですが、今回まごまごさんからキャララフをいただいて、「そうそう、こういう感じ」とうなずいてしまいました。
「めんどくさそうなやつ」感が表情から漂ってきていて、これぞリョートくんというルックスです。
以下、書影です。
帯あり
ピンクのプルオーバーを着ているのがヒロインの久根ククミちゃんです。
水平二連の散弾銃をぶっ放します(違法)。
彼女のバックパックにひっかかっている灰色のハンサムはロボット犬のカイです。
私がこれまでに書いたキャラでたとえると「平家さんって幽霊じゃね?」のケンゴウ先輩みたいなやつです。
ひとことでいうと、おしゃべりクソ犬です。
彼らがワイワイ楽しくやっております。
現在、真心こめて準備中(担当さんや印刷会社の方が)です。
どうぞご期待ください。