海辺の病院で彼女と話した幾つかのこと KADOKAWA(編集:ファミ通文庫編集部)
https://www.kadokawa.co.jp/product/321802000366/
イラストは米山舞さんです。
https://twitter.com/yonema
お忙しそうなのでどうかなと思いつつダメもとで担当さんに推薦したのですが、こうしてイラストを描いていただけることになり、とてもうれしいです。
今回は文庫判ではなくB6判です。文庫とは売り場がちがいますのでご注意ください。完成した初稿が文庫判換算で400ページ分になってしまい「やべぇよやべぇよ」と頭を抱えていたら、担当さんから「大きいので出すから何なら加筆してもいいぞ」といわれたので、一転ガッツポーズとなりました。
本作は2016年の3月から2017年の7月にかけて書きました。準備は2015年からはじめていましたので、ずいぶんと時間がかかってしまいました。この時期、ちょっとスランプに陥っていて、なかなか執筆のペースがあがりませんでした。これまで一番苦しんだのは『明日の狩りの詞の』なのですが、それを上回る苦しみぶりでした。
タイトルにふだん使わない「幾」という漢字が入っているのですが、これは平仮名にすると「たいくつ」という文字列がひょっこり顔を出してしまうためです。言霊対策もバッチリ! 退屈とは無縁です!
内容は以下のような感じです(後述のとおりカクヨム連載の紹介文として書いたものなので、ちょっと気取っていますね)。
上原蒼は日曜日になると、海辺の病院へ行く。初鹿野ハルカと駒木沙也に会うためだ。ハルカはもう半年以上その病院に入院しつづけている。沙也はあの日以来、意識がもどらない。
新入りの入院患者・大槻に求められて、蒼は過去について語りはじめる――彼らのかかった病気のこと、消滅した町のこと、死んでいった仲間のこと、救いなき戦いのことを。
発売に先駆けてカクヨムに全文掲載します。3月22日開始で毎日更新、全38回の予定です。発売日の朝に最終回となります。私の個人アカウントで連載しますので、ぜひご覧ください。
https://kakuyomu.jp/users/akamitsuba